「ふたりの距離の概算」 米澤穂信 A-

ふたりの距離の概算

ふたりの距離の概算

やー、甘酸っぱい。
な「古典部」シリーズ。
クドリャフカ」は結構好きで「雛」でまあああ、とまるで親戚のおばさんのような目線になっていましたが、
今回もどこか甘酸っぱく素敵な世界。
このシリーズは、時系列で読んだほうが思いいれしやすいと思うのだな。キャラクターの内面もよく見れるし。

今回は、2年になった古典部の面々が、はじめての新入生歓迎。で、ひとりつかまえたはずの1年生が「入部しない」というその訳を、ホータローくんがマラソン大会の間に解決するお話です。
残念ながら1年生の生徒さんの「人との距離のとりかた」がちょっとつらかった。うー、うー、でも若いってこんな感じですかね。
ラソン大会の間に、という時間設定が大変秀逸だな!と思いました。
あとタイトルが良いですね。
自分は小市民シリーズよりは古典部シリーズのほうがすきなようです。ホータローくんにはちょっといらっとしますが、千反田さんは最初よりずっとすきになりました。
この作品もラノベなのですかね。ラノベって定義は相変わらず良くわかりません。
<脳内リンク>
→「夜のピクニック」 恩田陸
 こちらは走るのではなく、歩くのですが。
 甘酸っぱさかげんとイベント内タイムリミット、という側面が似てるなーと。