「ワーキング・ホリデー」 坂木司 A

離れて暮らしていた、父親と息子の物語。

坂木さんの作品のなかで、一番いろんなひとに進めやすく面白いかもー、と思いました。あと、小学校高学年くらいの子の、読書感想文にどうだろう。(これくらいって難しいの簡単なの?)
角田光代著の「キッドナップ・ツアー」を思い出しますが、そちらは「離婚した父と娘」で「娘視点」。この作品は「生まれてたの知らなかった父と息子」で「父視点」。子供視点の物語は、最近やや負担に(膝をかがめる感じが)思うことがあるので、そういう意味でもするすると。

出てくる人々が根本的に良い人すぎるよ時々!と思うのが、坂木さんの世界で。でも、それが好きなひとには、明るい気持ちで明日を見たいひとには、心地よいのです。いいんだ、あかるいせかいがそういうとこにあって。と私は思う。
ただ、やっぱりなんだか、「幼い」です。ま、私にはちょうど良いんだけどね。
とりあえず、「男塾」にちょっと心奪われる小学生どもはかわいいよな、と思うのでした。

「やんちゃなホスト」が似合うそこそこ格好よい子をすえて、映画とったら受ける気がする、「フライ・ダディ・フライ」っぽい感じにー。