「アコギなのかリッパなのか」 畠中恵 C

政界事務所もの……のようなそうでないような。
主人公の聖は21才。かつてやんちゃしてヤクザさんと喧嘩するよーなことをしていたけど、今はすっかり更正して、かつ、母親違いの弟を育てるためにせっせとかつての政界のドンのところで働いている。正式な秘書でもない彼は、とんだ雑用をおおせつかることが多いんだけど・・という。

なんでこの話を書いたのかなー?面白い世界だと思うだけに、そう思った。面白い世界だし、格好よすぎるぐらいの人々が勢ぞろい〜なんだけど。妙に浮いているというか。ライトすぎるというか。それっぽくないというか。主人公の「元気さ」の演出なのかもしれないけど、文章が今までで一番わかりにくい気もしたり。好みの問題なのかもしれませんが。

実際の政界に萌えを感じる感性は、わからなくもないだけに、どの辺りをモデルにしているのかしら〜とか考えるのは面白いんですけど。

なんとなく、ちょっと惜しい感じのする作品でした。今、政界ネタを出すのは、面白いと思います。