「バラバの方を」 飛鳥部勝則 D

つまらなくはないんだけど、趣味じゃないんだよね……という本。嫌い、というわけでもないんだけれども、入り込めないまま終わってしまいました。読後感が、牧野修に似てました。
絵画ミステリという変わった作品を書かれる人です。表紙に「切腹女子高生」をもってきたりするステキなセンスがおありです。
今回は、美術館開館の日に、画家をはじめとする4人が惨殺され、絵の下に並べられる殺人事件。腸が出てたり歯が抜かれてたりするその死体は、並べられた絵の図を模倣したかのようで……かかわっている人間すべてのどろどろした感情が羅列されてる作品でした。