好き好き大好き超愛してる。舞城王太郎 B+

発売当初に買ったのに、どうしても読めずにつんであったもの。表紙を剥いた銀にピンクハートの装丁はかなり好き。「好き好き〜」は芥川の候補になった頃の作品だったっけ?併録の「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」は、「メフィスト」を持っていたのにどうしてか読めなかった。それぞれ嫌いではないんだけど、「ドリルホール〜」は、自分の脳をぐちゃぐちゃ掻きまわしている想像をどうしてもしてしまって、文字通りくらくらするのです。痛いんじゃなくて、しびれる。不快に近いんだけど不快だけじゃないような。「好き好き〜」を読みながら、世界の中心で叫んでる作品は思い出さず、吉野朔実の「いたいけな瞳」の「少女漫画家の瞳に〜」を思い出した。”どんな悲しいこともつらいこともいつかきっと作品にしてしまう。かなしかった分だけ、つらかった分だけきっと。”
吉野さんの「ピリオド」2巻は確か今月発売のはず。

舞城は「煙か土か食い物」「九十九十九」「熊の場所」が特別にスキです。とりあえずの積読を脱したから、購入しそびれた「みんな元気。」を買おうかなー。