「耳をふさいで夜を走る」 石持浅海 C

暗かった暗かった怖かった。けれどタイトルのつけ方がなんとなんと、と最後にしみじみと。あとラスト三行は個人的にはとても好き。
「私は人を殺すことにした」
しかも淡々と。っていう小説なので、人を選ぶと思います。不快感はあまりありませんでしたが、ひたひたと怖かったです。
理性でだけ物事を分析していこうとするのってこの人のすごくて無理やりなところ。ひとつ間違うとギャグ漫画になりそうなそんな感じ。
とりあえず最後に咲いた花と、「扉は閉ざされたまま」の探偵役の女の子はとても似ていると思います。彼女がもし同じ花だったら、もしかしたら読んでいてうっとりしたかもしれません。(扉〜の時は、キライだなーと思いました)
<脳内リンク>
・ということで、花に似てると思う。
→「扉は閉ざされたまま」石持浅海
・「私は死ぬことにした」であり「私は殺すことにした」でもある。「扉〜」にリンクします。
→「君の望む死に方」石持浅海
・殺すという行為とかがなぜか頭の中でリンク。やっぱりこの人作品をなぜかなぜか思い出す。
→「収穫祭」西澤保彦