「君の望む死に方」 石持浅海 B

首尾一貫した趣味の悪さ!性格の悪さ!ぎざぎざして直線でありえない人の気持ちをパズルのようにきっちりはめてみせる。
注目を集めた作品「扉は閉ざされたまま」とリンクします。あの作品は「殺して、そしてそれを隠そうとする人間のこころ」この作品は「殺されようとする人間のこころと、殺そうとする人間のこころ」。
分析することで分解された人の感情は、人の部品のようで。それは、なんだか人のパーツをほどいたものを見せられるみたいで、ああ性格の悪い、趣味の悪い。と思ってしまうのでした。
怖さはまったくテーマではない分だけ、ひたひたと怖かったです。個人的には。