「キサラギ」 B+

期待通り!な感じ。でも、もっとよい方向に裏切られたかったなー、というお話。

謎の自殺をとげたアイドル、「キサラギミキ」。ファンサイトで出会った5人が、その一周忌に彼女をしのぶオフ会を開くが、その中で彼女の死の謎がしだいに明らかに・・みたいなお話。

こういう「あとから事件についていろいろ話して、その内容が二転三転」するお話は大好きです。自分のなかの代表格は、ミステリ作家の西澤保彦氏なんだけど、「麦酒の家の殺人」とか。あとは「木曜組曲」とか「そして扉は閉ざされて」とか(閉ざされた、とか)「12人の優しい日本人」とかとか。(怒れる〜の方はいまだ見たことが無いので、やっぱ見なきゃ!と思ったり)
そういうのがすきなひとは、普通に楽しいだろうなーと思いますが、さらに付加して、登場人物5人を演じる誰かのファンだったら見るといいよー、な感じでしょうか。
で、「舞台向け」なお話ですが、映画で見てても面白かったです。でも、舞台にしてもきっと面白いですよね。場面展開もとてもしやすそう。

以下ネタバレ伏字感想。

「家元」が、壊れてないたりわらったりしているのはかわいかったです。小栗旬をいいなと思ったことは無かったんですが、はじめてかわいらしいわーときゅんきゅんしました。ラスト付近のロッカー落書きには不覚にも胸を詰まらせられました。
「オダユージ」を使えるキィパーソンとしてのユースケ氏は、3年くらいまえのテレビドラマでもこんな雰囲気だったなーみたいな。
あと、やっぱりやっぱりいちごな香川さんはすばらしいですねー。本当に泣いている気がしたし、表情と立ち居振る舞いが変化していくのもすばらしい。
アイドルの顔の見せ方は私としては「あり」だと思います。最後の5人の踊り?はもういっかいぐらいみたいです。。ていうか、あのアイドル曲がけっこうほしい・・・やっぱりサエキけんぞう氏の詩はああいうのに映えますね。

最後のどんでんがえし?はうまく伝わってない・・かも。ようは「お話のリセット」だと思うんですが、ほかのリセット方法もあったような・・。

ということで、いっかいかにかい、ちょっと驚いたけど、もういっかいぐらい思いっきり「裏切られて」みたかったなーという作品。素敵な現実逃避ができる映画でした。きゅんきゅん。