「螺鈿迷宮」海堂尊 C-

チーム・バチスタ」は大好き、「ナイチンゲールの沈黙」で、ええー?と思った、海堂さんのシリーズ第3作。「ナイチンゲール」でちょびっと見えていた桜宮病院の実態と、ずっと期待されていた「氷姫」こと「姫宮」の登場!が売りのようですが……まだ、んんー?のまま。

主人公を、落ちこぼれ医学生、アンラッキーボーイの天馬くんの視点に移しますが、舞台はそのままだからかえってまだるっこしい。彼をとりまく「幸と不幸、禍福の糾い」はややわかりやすいほど。あと、魅力的に見せたいっぽい女性があんまり魅力的じゃない……。
「バチスタ」の時は、グッチーこと田口せんせが魅力的だったし、チーム・バチスタの面々も、院長も、なんかしぶとい魅力を感じたんだけどなあ、と。前回の不信感のせいなのか、自分の感覚がよくわかりません。

とりあえず、姫宮はいらいら〜としました。白鳥もぎりぎりいらいらいら〜のキャラに感じるので、ダブルでうざいのであります。でも、姫宮を「しずちゃん」と表現している感想をどこかで読んで、それ以来少しうざくないような気がします。逆に。

さて、ラストのどんでん返し。どっちがどっち。でもいいや、とちょっと投げやりながら。きっとどこかの物語に続くのでしょう。それの終わりまではきっと読むと思います。

この作品だけ、角川から出ているのですねー。だから天馬くんが主人公なのかな?でも「チーム・バチスタ」読まないととっても半減しそうな気がします。