かもめ食堂」 A+


なにごともない日常みたいに進んでいく、ある食堂の風景なのに、そこは日本じゃない。
なんでその場所に集まったか、はっきりした目的や原因があるわけじゃないのに、集まってる人々の、一期一会感がすごく良い映画です。

出てる女優さんがみんな好きなので、絶対見よう〜と思ってました。で、小林聡美が、最初に小さな食堂をきゅっきゅっと手入れしてるのですが、その場面が妙に泣けた……あれは、いとおしい、という感情に近いように思います。冒頭が一番泣けたです。
あとはずっとくすくす笑ってました。ほのかにあかるい気持ちにしてくれる風景たちです。
で、「まさこさん」=もたいまさこがものすごーーくすばらしかった!ウィンドウごしの最初の場面は爆笑ものですよ。あの表情とたたずまいがすばらしいですよ。あと、森の茸も、電話も、猫も良い。
今回の片桐はいりは、天才ぶりを抑えてる感じがして、おさえた演技もできるんだなーっていうのがよかったけど。いじらしくあいらしかったです。名前→漢字の場面は最初の大爆笑ポイントです。


なにごともない。あんなにはなれたまちでも。
そのなにごともなさと、ほのかなあかるさを楽しむ作品だと思います。
わたしは大好き。