「名もなき花の」 吉永南央 B-

名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)

名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)

このシリーズ、1冊目をはるか昔、多分刊行当時に読んで結構好きだった。文庫化された時、タイトルが変わったなー、ということは知っていた。確かNHKでドラマ化されて、イメージに合っていそうだなあと思ったけれど見ることはなかった。続編も結構評判がよさそうで、読みたい本リストに入っていた。のですが、タイミングがずいぶんずれて手にとった。設定も、結構お年を召した女性ががんばって珈琲を飲ませるお店を開く、日常の謎がからむ、少しさみしい感じもあたたかい感じもある連作短編、ということくらいしか覚えていなかったのですが、それでも面白かったです。2作目や4作目も読んでみよう。

やっぱり少しさみしくて、でもあたたかくて、なお話でした。文体がとてもきれいなんだけれど、ちょっと盛り上がりにかける、しかし語り手が70〜80代の女性なのでそれがあっている、という感じなのです。
美味しいコーヒー飲みたくなる。