「廃院のミカエル」篠田節子 B-

廃院のミカエル

廃院のミカエル

女性作家でリーダビリティの高い作家を挙げよ、と言われたら多分この人と柴田よしきと桐野夏生なんだよな、と思うのであります。
巻き込まれる災厄の原因は、オカルトなのかそうでないのか、どちらもあり得るのでドキドキする。なので三分の二くらいまで読んでいる間が一番面白かったかな。登場人物のどれもにややイラっとしてしまうのがなんとも。そのイラっと感があるので、読んでいる間は幸せだったけど再読は多分しない一冊。
舞台はギリシャ。読み終えたあと「硬蜜」について調べたのは私だけではあるまい。