「夜を歩く」 石田衣良 B-

浅草の夜の街。「おもしろいこと」がない青年たちが、自分の地元を「少しきれいに」してあるく自警団をつくる、そのボランティア活動についての物語。
普通に面白いんだけれど、なんだか薄い。夜の東京の今の街、が舞台なんだけど、裏通りとか夜の稼業とか出てくるんだけど、なんだかこぎれい。主人公は大学を卒業していながらなんだか普通の企業に就職したくなくて、レンタルビデオ店で働いているんだけど、その毎日満足しているわけでもなくて、でも頭がよくて、仲間に慕われてて。結末もふくめてどこか都合がいい。
でも、都合よくハッピーエンドで、わりとみんな幸せになるお話なので、そういう気分の時にはとてもよいかも。