「駆け込み交番」 乃南アサ A

面白かった!正直、紹介文ではあまり興味をひかれなかった作品なのですが、読み出したら非常に面白かった。これを以って乃南アサの作品はひととおり全部読もうと決意した次第。
この作品は警察官・高木聖大が主人公の連作短編。彼は「ボクの町」ですでに何かの事件に巻き込まれているらしいのですが、その後等々力なる東京では穏やか〜な交番勤務になり、やや事件にうずうずとしながら暮らしてます。そんな交番には、夜眠れないと老婦人が尋ねてきたり、いや〜な先輩がいたり。老婦人のお友達の老人たちと仲良くなって、町の事件を知ったり・・という作品。
ちゃんとつながってるのがすごい短編集でした。何より聖大がかわいいよなあ。かわいいです。非常に。若い前向きな男の子が主人公な乃南作品ははじめて読んだと思うのですが、大変に良いとおもいます。ブラボー。
音道貴子シリーズ。もう完全にシリーズ。またもや短編集なのですが、短編なのに重い。かつ、なのに短編として終わっていく。様がなかなか格好よかったです。
普通ならこの短編のネタで重〜いのひとつかけてしまいそうだな〜とか思いました。