「タルト・タタンの夢」 近藤史恵 A

よくもわるくも「美味しい」一冊。
連作短編・日常の謎・ミステリの体裁をとっていて、しかも舞台がフレンチレストランで美味しい料理表現があるから、よくもわるくも美味しい、という感想にとどまってしまいます。
表紙の三舟→サムライ→なシェフがいとおしくはあるけれども・・。
でもでも、「おせん」とか「孤独のグルメ」とか「懐古的洋食事情」とか「メイン・ディッシュ」とか「花の下にて春死なむ」とか「桜宵」とか、
ミスター味っ子」とか「リトル・フォレスト」とか「きのう何食べた?」とか「愛がなくても喰ってゆけます」とか「おうちでごはん」とか、
・・・すきな私の好きな回路は、やっぱり美味しい、とつぶやくのでした。

「Rのつく月は気をつけろ」(石持浅海)より美味しい感じ。「R〜」はもっと、お酒を楽しむ感じだからかなー。