「水に描かれた館」 佐々木丸美 D+

館三部作のその二。
少女が大人になるために上る階段の、急でめまいがしそうな視界の展開。
輪廻転生だったり、「聖痕」だったり、不思議と幻想とでまるでアルコールなしでずっと酔っているみたいな世界。
高校生の主人公(「崖の館」と同じ、涼子ちゃん)の、舌足らずで甘くて涙と夢に浸っている一人称が、うずうずする感じ。
引き込まれきれなくて残念です。中学生ぐらいのときに読んだら、ほとんど意味がわからなかっただろうけど、もっと引き込まれてしまったかも・・と思ったです。