「深淵のガランス」 北森 鴻 B-

「花師」と「絵画修復師」の二つの顔をもつ男、佐月恭壱が主人公。連作で、中篇が二つはいっています。
独特のだるだるとした雰囲気、ちゃんと活動しているんだけどどこか退廃的な雰囲気を漂わせていて、その辺りにきゅんとくるとはまる世界のように思います。
「絵画を修復すること」についてのリスクや浪漫、技量がないと引き起こされること、「腕前」、なんてものが、絵をめぐる謎の周りをとりまいてるように思います。
ちょっと思わせぶりすぎるかなー。というかかれ方に、引き込まれそびれてしまいました。
冬の狐さんとリンクしています。そちらが好きなかたは普通に好きだろうなあ。