セリヌンティウスの舟」 石持浅海 B-


やや薄めのノベルス。「BG、あるいは死せるカイニス」が面白かったので読んでみた。


ダイビングを通し、事故にあいかけたことで強い絆で結ばれていた男女六人。
そのうちの一人が、遺書を残して、自殺した。
彼女の考えていたこととは……

残された五人が集まって、彼女のことを話し合う場面がメインです。何かを調べにどこかに行くとかそういうことはありません。カメラが固定されたまま、話し合うだけで、二転三転する推論を続ける感じは、今から思うと「麦酒の家の殺人」的な感じ。


で。ちゃんと面白い。
ただ、感情移入ができるできない、以上に、「わかんないなー」感がとても強いです。
「扉は閉ざされたまま」も「わっかんないなー」だったなあ・・・。