「THE有頂天ホテル」 B+

B+かA-で迷ったけど、事前に「期待しすぎちゃった」みたいなので、B+で。期待させすぎる世評ではありますよね。
三谷さんの世界だー、と楽しませていただきました。筆耕係さんが途中まで本気でだれだかわかりませんでした。ラストの歌に思った以上にやられました。みんなかわいくてかわいかったです。ドミノ倒しの舞台設定。「王様のレストラン」の「奇跡の夜」が好きなのと同じベクトルで好きです。

ネタバレ感想。

ハナちゃん政治家とよりを戻したり、ベルボーイの歌が演歌歌手にすぐに認められたりしないところは素敵でした。
歌姫が結局「歌いたかった歌」を歌えたり、愛人が「親父」と一緒に生きていくと決められたのも素敵でした。
コールガールと政治家がなんとなく仲が良いのも、逃げたはずなのに誘導しちゃってるところも。
申し分の無い副支配人アシスタントマネージャーの仕事の出きるっぷりも素敵でした。
ギターを背負ったままの客室係は、そのまま「舞台の上」で見てるような錯覚を覚えました。
ホテル探偵はかなりツボ。……幻想水滸伝探偵さんをなんとなく思い出しましたよ。警察関係者にも顔の効く謎の存在、って非常に三谷さんチック。「俺は返してもらえればいいんだ」みたいな台詞が無駄に素敵ですね。


うーん、それだけ好きでも、なんか一寸物足りなかったのです。完全に期待しすぎたから。と、しか今は思えません。


とかいいつつも、ラストのうたは素敵でしたね。素敵でした。